カスタマーサクセスで使われる用語|英語表現付きで解説!

目次

はじめに

カスタマーサクセス(Customer Success)とは、顧客が製品やサービスに対する期待する価値を実感し、長期的に満足してもらうための戦略的なアプローチです。

既存顧客のLTVを最大化するのがカスタマーサクセスの役割ですが、カスタマーサクセスを実行するうえでどのような用語を理解する必要があるでしょうか?

本記事では、カスタマーサクセスに欠かせない用語を英語表現付きでご紹介します。

パキシーノでは、企業のカスタマーサクセス部門の立ち上げや運営に役立つホワイトペーパーを配布しております。

カスタマーサクセスとは、サブスクリプション型ビジネスを中心に注目が高まっている顧客志向の考え方です。新規顧客の獲得だけでなく、既存顧客の継続的な利用拡大に重点を置いています。カスタマーサクセスの目的や重要性、導入時のポイントなどを解説しつつ、10個の「勝ちパターン」を紹介しています。

ご興味ある方、CS部門運営でお悩み、ご検討の方は下記よりダウンロードおよび無料で相談いただけます。ぜひともお問い合わせください。

1. カスタマーサクセスの基本用語

Customer Success / CS(カスタマーサクセス)

カスタマーサクセスは、顧客が自社製品やサービスを通じて期待される価値を実現できるように、サポートする活動を指します。

顧客のニーズや目標を理解したうえで、顧客を支援することで、顧客が成功を収める手助けを行います。

カスタマーサクセスの具体的な役割には、オンボーディング、アダプション、リテンション、アップセル・クロスセルがあります。

カスタマーサクセスの役割は、英語表現付きで、次の章で詳しく解説していきます。

Customer Satisfaction(顧客満足度)

顧客満足度は、その名の通り、顧客が提供された製品やサービスに対してどれだけ満足しているかを示す指標です。

顧客満足度の基準はそれぞれの企業で異なりますが、顧客満足度が顧客のロイヤルティや再購入意欲に直接影響を与えることは確かです。

そのため、アンケートやフィードバックを通じて定期的に測定していきましょう。

満足度が向上すれば、それに伴って顧客のリテンション(維持)率も高まります。

Customer Experience(顧客体験)

顧客体験とは、顧客が企業との接点で感じたことや印象を含め、企業との接点で起こったすべての経験を指します。

顧客体験は、製品やサービスの購入前、購入中、そして購入後に至るすべてのプロセスで形成されます。

顧客体験がよいものであると、顧客の満足度は自然と高まります。

そのため、顧客体験を向上させるために、顧客の声をに耳を傾けることが大切です。

2.カスタマーサクセスの役割・プロセスに関連する用語

Onboarding (オンボーディング)

オンボーディングとは、新しい顧客が製品やサービスを導入した際、効果的に利用できるように支援する段階を指します。

オンボーディングで、顧客が自社製品やサービスを理解し、幅広く活用できるようにしましょう。

このようにして、製品やサービスに価値を見出し、長く使ってもらえるようになります。

具体的には、顧客に製品の使い方などを説明し、必要なトレーニングやリソースを提供します。

Adoption(アダプション)

アダプションは、顧客が新しい製品や機能を受け入れて、日常的に使うようになるプロセスを指します。

アダプションが進むことで、顧客は製品の価値を実感し、長期間にわたって利用し続けることが期待できます。

企業は、顧客がスムーズにアダプションできるように、サポートや教育を提供することが重要です。

Retention(リテンション)

リテンションは、既存の顧客を維持することを指します。

カスタマーサクセスでは、顧客を維持するために、様々な施策や戦略を取っていきます。

リテンションを高めるためには、顧客の満足度を上げたり、定期的にコミュニケーションを取りながらニーズに応えることが大切です。

Upsell・Upselling(アップセル)

アップセルとは、顧客に対してより高価な製品やサービスを提案することを指します。

これもカスタマーサクセスの役割です。

たとえば、基本プランを利用している顧客に対して、プレミアムプランへのアップグレードをすすめるケースがこれにあたります。

アップセルを成功させることで、企業の収益を増加させることができます。

Cross sell・Cross selling(クロスセル)

クロスセルは、顧客に関連する他の製品やサービスを提案することです。

顧客が特定のソフトウェアを購入した際に、そのソフトウェアに関連するアドオンやサービスをすすめることはクロスセルに含まれます。

アップセルとクロスセルは一人の顧客により高い値段分を購入してもらうという点では共通しています。

しかし、アップセルは、よりアップグレードした商品を提案し、クロスセルは顧客の目的の商品に付帯した商品を提案します。

Down sell・Down selling(ダウンセル)

ダウンセルとは、顧客が高価な製品を購入しなさそうな場合に、より安価な製品やサービスを提案することを指します。

他にも、顧客がもともと利用していたサービスプランから、ダウングレードしたサービスプランを紹介するのもダウンセルです。

ダウンセルを実施することで、顧客が離れてしまうのを防ぎ、少なくとも何らかの取引を継続させることができます。

ダウンセルは、顧客が納得しやすい選択肢を提供することで、関係を続ける手助けとなります。

3.カスタマーサクセスの主要なKPI

Churn Rate(解約率)

解約率は、ある期間内に顧客がサービスを解約する割合を示します。解約率が低ければ低いほど、企業は顧客をうまく維持できている状態です。

解約率の推移をみることで、顧客満足度やカスタマーサクセスの成果を測ることができます。

Net Promoter Score (NPS)(ネットプロモータースコア)

ネットプロモータースコア(NPS)は、顧客が自社の製品やサービスを他の人にどれだけ推薦したいと思っているかを測る指標です。

NPSは、顧客のロイヤルティやブランドの健全性を測るために使われ、企業の戦略的な意思決定にも役立ちます。

詳しくは、以下の記事をご覧ください。

LifeTime Value (LTV)(顧客生涯価値)

顧客生涯価値(LTV)は、ひとりの顧客が企業にもたらす収益を予測したものです。

LTVをマーケティングや営業戦略を考えるのに役立てることができます。

また、LTVを計算することで、どの顧客セグメントが最も購入する頻度が多いかを把握し、リソースの配分を最適化できるようになります。

4.カスタマーサクセスの戦略に関する用語

Customer Churn(顧客離脱)

顧客離脱とは、顧客が製品やサービスを利用しなくなることを指します。

具体的には、満足度の低下や競合他社への乗り換えで顧客が離れてしまう状況を指します。

Feedback Loop(フィードバックループ)

フィードバックループは、顧客からの意見や要望を集め、それをもとにサービスを改善するプロセスを言います。

顧客の声を反映させることで、製品やサービスの質を向上させ、顧客満足度を高めることができます。

Customer Journey(カスタマージャーニー)

顧客が製品を知り、購入し、実際に使用していく体験をカスタマージャーニー言います。

顧客のカスタマージャーニーを整理し、顧客の体験を理解することで、顧客へのサポートに何が足りないかなどを理解することができます。

その上で、顧客のニーズや期待に応えるための施策を考えることで、顧客満足度を高め、リテンション(顧客維持)を促進することが可能になります。

Win-Back Strategy(再獲得戦略)

再獲得戦略とは、一度解約した顧客を再び獲得するための施策です。

顧客が離れた理由を分析し、分析をもとにターゲットを絞ったマーケティングや特別なオファーを提供します。

たとえば、再契約の際に割引を提供したり、改善されたサービスの特徴をアピールしたりする手段があります。

Customer Support(カスタマーサポート)

カスタマーサポートとは、具体的には、顧客からの問い合わせに迅速に対応し、問題を解決することを指します。

電話やメール、チャットボットなど、さまざまな手段で提供されています。

質の高いカスタマーサポートを実施することで、顧客満足度が向上し、結果としてリテンション(顧客維持)につながります。

Value Proposition(バリュープロポジション)

バリュープロポジションは、企業が顧客に提供する価値を表したものです。

競合他社との差別化を図るためにも役立ちます。

コスト削減、効率化、利便性の向上など、顧客に魅力を伝えましょう。

企業は、バリュープロポジションを明確に示すことで、顧客の関心を引き、購買意欲を高めることができます。

Customer Segmentation(顧客セグメンテーション)

顧客セグメンテーションは、年齢、地域、購買履歴、行動パターンなどで、顧客を特定の基準でグループ化することを指します。

セグメンテーションを行うことで、異なるニーズを持つ顧客に対して、適当なアプローチを実施でき、効率的なリソース配分が実現します。

Escalation Process(エスカレーション)

エスカレーションとは、顧客からの問い合わせや問題が通常のサポートレベルで解決できない場合に、より専門性などが高いレベルのサポートチームに引き継ぐ手順を指します。

エスカレーションが必要な場合には、具体的な基準や手続きがあると、スムーズに十酢することができるでしょう。

5.コミュニケーションに関する用語

Touchpoint(タッチポイント)

タッチポイントとは、顧客が企業と接触するすべての場面を指します。

タッチポイントは、ハイタッチ、ロータッチ、テックタッチ、コミュニティタッチに分類されます。

High-Touch(ハイタッチ)

ハイタッチは、対面でのコミュニケーションや個別の接触を重視しているタッチポイントを指します。

たとえば、営業担当者が顧客を訪問したり、カスタマーサポートが直接対話を行う場合がハイタッチにあたります。

Low-Touch(ロータッチ)

ロータッチは、主に自動化されたプロセスや、少ないリソースで顧客と接触するタッチポイントです。

例えば、オンラインチャットボットやFAQセクションが該当します。

ロータッチのアプローチは、多くの顧客を効率的にサポートするのに適しており、迅速な対応が求められる場面で役立ちます。

Tech-Touch(テックタッチ)

テックタッチは、テクノロジーを使って顧客と接触する方法です。

アプリ内通知やウェブサイトのインタラクティブな要素、メールマーケティングなどがあります。

テックタッチを活用することで、顧客が必要な情報を早急に受け取ることができ、エンゲージメントを高める助けになります。

Community-Touch(コミュニティタッチ)

コミュニティタッチは、顧客同士が交流できる場を提供するタッチポイントです。

具体的には、オンラインフォーラムやソーシャルメディアグループが例として挙げられます。

コミュニティタッチを通じて、顧客は他のユーザーと意見を交換したり、製品の使い方を学んだりすることができ、ブランドへのロイヤルティが高まる効果があります。

Relationship Management(顧客管理)

リレーションシップ管理は、企業が顧客との関係を構築し、維持することを指します。

顧客のニーズや期待を理解し、適切なコミュニケーションを通じて信頼関係を築くことが重要です。

リレーションシップ管理には、定期的なチェックイン、個別のメッセージの送信、顧客の成功事例の共有などが含まれます。

Proactive Communication(プロアクティブコミュニケーション)

プロアクティブコミュニケーションとは、顧客からのフィードバックや問い合わせを待つのではなく、企業側から積極的にコミュニケーションを取る姿勢を指します。

顧客の声に耳を傾け、問題が大きくなる前に対処するために行います。

具体的な行動としては、定期的なフォローアップを行ったり、製品の新機能についての情報を提供したり、顧客の利用状況に基づいた提案をしていきます。

Customer Feedback(顧客フィードバック)

顧客が製品やサービスに対して意見や感想を提供することを顧客フィードバックと言います。

顧客フィードバックは、顧客の満足度や製品の品質を評価するための重要な情報源です。

顧客の声を反映させることで、製品やサービスの質を向上させ、顧客の期待に応えることが可能になります。

6.カスタマーサクセスのツールに関する用語

Customer Relationship Management / CRM(顧客関係管理)

CRMは、顧客データを一元管理し、顧客との関係を強化するためのシステムです。

顧客の購入履歴やコミュニケーション履歴などを把握し、ニーズに合ったものを提供できるようになります。

Automation(自動化) 

自動化とは、テクノロジーの力を用いて、人の作業時間を減らすことを指します。

自動化することで、手作業によるエラーを減らし、業務の効率を大幅に向上させることができます。

たとえば、定期的に行うメール配信やデータの更新を自動化することで、スタッフはより重要な業務に集中できるようになります。

Analytics(分析)  

収集したデータを詳しく調査し、パターンや傾向を見つけ出すプロセスが分析です。

データ分析を通じて、企業は顧客のニーズをより深く理解し、適切な施策を講じることが可能になります。

Data Visualization(データ可視化)

データ可視化は、分析結果をグラフやチャートなどの視覚的な形式で表現することを指します。

複雑なデータを見やすくすることで、意思決定をしやすくなります。

カスタマーサクセスにおいては、顧客の行動や満足度などを、KPIを通して視覚化します。

7.カスタマーサクセスにおける役割

Customer Success Manager (CSM)(カスタマーサクセスマネージャー)

カスタマーサクセスマネージャー(CSM)は、カスタマーサクセスの役割を遂行する人々を指します。

先ほどの「カスタマーサクセス」の説明で述べたように、オンボーディング、アダプション、リテンション、アップセル・クロスセルなどを実行する役割があります。

解約率を抑え、LTVを抑えることを目的とし、CSMは定期的に顧客とコミュニケーションを取り、進捗を確認したり、問題があれば解決策を考えたりします。

また、顧客の成果を測定し、必要な場合にはサポートの内容を調整することも大切な仕事です。

Account Manager(アカウントマネージャー)

アカウントマネージャーは、特定の顧客や顧客グループに対して責任を持ち、業務を管理する役割を持ちます。

顧客との関係を良好に保つために、ニーズに応じたサービスやサポートを提供します。

具体的な業務内容には、契約の更新や新しいサービスの提案、顧客からの意見を集めて会社に伝えることなどがあります。

Support Team(サポートチーム)

サポートチームは、顧客からの問い合わせや問題を解決する専門のチームです。

顧客が製品やサービスを利用する際に直面するさまざまな問題に迅速に対応します。


具体的には、電話やメール、チャットを通じて顧客の質問に答えたり、トラブルシューティングを行ったりします。

まとめ

カスタマーサクセスに関する用語を理解することができたでしょうか?

それぞれの用語を理解して実践することが、顧客の満足度をアップさせ、顧客と長い付き合いを築くきっかけになるはずです。

本記事を貴社に役立てていただければ幸いです。

パキシーノでは、企業のカスタマーサクセス部門の立ち上げや運営に役立つホワイトペーパーを配布しております。

カスタマーサクセスとは、サブスクリプション型ビジネスを中心に注目が高まっている顧客志向の考え方です。新規顧客の獲得だけでなく、既存顧客の継続的な利用拡大に重点を置いています。カスタマーサクセスの目的や重要性、導入時のポイントなどを解説しつつ、10個の「勝ちパターン」を紹介しています。

ご興味ある方、CS部門運営でお悩み、ご検討の方は下記よりダウンロードおよび無料で相談いただけます。ぜひともお問い合わせください。

目次