【用語集】リテンション率とは?計算方法やLTVとの関係を解説!

目次

リテンション率とは?

そもそも、「リテンション(Retention)」とは「維持」を意味しており、マーケティング用語では「既存顧客との継続的な関係維持するためのマーケティング活動」を指しています。

リテンション率(CRR)とは、Customer Retention Rate の略称で、顧客維持率を指しています。

具体的には、一定の期間に、既存顧客が製品やサービスを継続して利用する割合で、「継続率」とも呼ばれます。また、リテンション率は既存顧客がどれだけ定着しているかを示しているため、「定着率」としても使われます。

リテンション率から顧客の満足度を測ることができ、また、解約を防ぐ施策や新規顧客にかけるマーケティング費用を算出することにも繋がります。

既存顧客の顧客満足度が高ければ高いほど、リテンション率は高くなるでしょう。一方で、既存顧客の満足度が低い場合、リテンション率は低くなります。

計算方法

リテンション率は、基本的に以下の式で計算されます。

リテンション率(%) = 継続顧客数 ÷ 新規顧客数 × 100

例えば、ある月に1,000人の新規顧客を獲得し、一か月後に950人の顧客が残っていた場合、リテンション率は以下のように計算されます。

リテンション率 = 950人 ÷ 1,000人 × 100 = 95%

この場合、月間のリテンション率は95%ということになります。

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リテンション率の重要性

継続的に製品やサービスを購入するビジネスモデルでは、定期的な購入が必要になります。

そのため、特に動画配信サービスやSaaSなどのサブスクリプション型ビジネスモデルでは、リテンション率が重要視されます。

先ほども述べた通り、高いリテンション率は、顧客満足度が高いことを示しています。

一方で、低いリテンション率は、顧客満足度が低く、製品やサービスに改善の余地があることを示唆しているでしょう。リテンション率が低迷し、顧客流出が続けば、収益性が悪化する可能性があります。

そのため、リテンション率を適切に管理し、多くの顧客を維持するための施策を打つことが、事業の安定に不可欠です。

リテンション率と顧客生涯価値(LTV)の関係

顧客生涯価値(LTV)とは、ある顧客が生涯をかけて企業にもたらす利益の総額のことを指します。つまり、顧客が企業との取引を開始してから、取引を終了するまでの間に、企業が得ることができる利益の合計額です。

リテンション率が低ければ、顧客が長期間にわたって製品やサービスを利用し続ける傾向が強いことが分かります。そのため、リテンション率が低くなると、顧客一人あたりのLTVが向上するでしょう。

例えば、月額制のサービスを提供している企業の場合、リテンション率が低ければ、顧客が長期間にわたって月額料金を支払い続けることになります。これによって、顧客一人あたりの利益が増加し、LTVが向上するでしょう。

一方、リテンション率が高い場合、顧客が早期に解約してしまいLTVが低くなってしまいます。

リテンション率を高めることは、LTVを最大化し、事業の収益性を高めることにつながるのです。顧客維持に力を入れ、顧客満足度を高めることが、長期的な事業の成功につながると言えるでしょう。

リテンション率を改善するために

リテンション率を改善するために、以下のようなことに取り組みましょう。

1. 顧客満足度の向上

顧客維持を図るためには、提供している製品やサービスを、顧客のニーズに合わせることが大切です。

顧客の声に耳を傾け、フィードバックを積極的に取り入れることが重要になります。

また、カスタマーサポートの充実や、カスタマーサクセスの改善にも力を入れましょう。顧客の問題や疑問に迅速かつ丁寧に対応することで、顧客満足度を向上させることができます。

2. 顧客エンゲージメントの強化

顧客とのコミュニケーションを適切にし、顧客エンゲージメントを高めることも大切です。

定期的にニュースレターを配信したり、コミュニティを運営したり、イベントを開催したりすることで、顧客との長期的な関係を構築することができます。

顧客に有益な情報を提供し、顧客同士の交流を促進することで、顧客をロイヤルティ化し、企業への愛着や信頼を高めることができるでしょう。

3. 顧客フィードバックの活用

顧客からのフィードバックは、製品やサービスを改善するための貴重な情報源です。アンケートやインタビューを実施したり、SNSの口コミを分析したりすることで、顧客の生の声を収集しましょう。

収集したフィードバックは、社内で共有し、改善策を検討することが重要です。顧客の声に耳を傾け、それを活かすことで、顧客満足度の向上につなげることができるでしょう。

4. 解約理由の分析と対策

リテンション率を高めるためには、解約した顧客の理由を分析し、解約率を低減するための施策を実施することが重要です。

例えば、オンボーディングプロセスを改善したり、プロダクトの機能を追加したり、価格体系を見直したりすることで、顧客の満足度を高め、解約率を下げることができるかもしれません。

解約理由を分析することで、自社の製品やサービスの課題を明らかにし、改善につなげることができるでしょう。

まとめ

リテンション率は、事業の持続的な成長を実現するために欠かせない重要な指標です。

本記事から、リテンション率の重要性を理解していただき、顧客のニーズに合った施策の参考にしていただければ幸いです。

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