インサイドセールス・フィールドセールス ・カスタマーサクセスとは?|THE MODELの分業化された役割を解説

近年、SaaS企業を中心に「THE MODEL」という分業化された営業体制が導入され始めています。

THE MODELの体制では、役割が分担されていないもともとの営業とは異なり、マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスという4つの専門的な役割に分かれています。

インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスといった言葉には聞きなじみがないかもしれません。しかし、このように役割を分業化し、それぞれを効率的に機能させることで企業全体の生産性を向上させることが可能になります。

本記事では、「THE MODEL」の概念や、マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスなどの各役割を紹介し、解説していきます。

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カスタマーサクセスとは、サブスクリプション型ビジネスを中心に注目が高まっている顧客志向の考え方です。新規顧客の獲得だけでなく、既存顧客の継続的な利用拡大に重点を置いています。カスタマーサクセスの目的や重要性、導入時のポイントなどを解説しつつ、10個の「勝ちパターン」を紹介しています。

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目次

THE MODELとは

「THE MODEL」は、セールスフォース社が提唱した営業組織の新しい形態です。

従来の営業手法では、1人の営業担当者がリードの獲得から契約後のフォローアップまで行うことが一般的でした。

一方で、「THE MODEL」の営業組織では、営業プロセスを段階に分け、効率的かつ効果的に業務を進めます。

また、THE MODELの体制では、営業活動を分化させ、各ステップでKPI(重要業績評価指標)を設定することで、売上の拡大を目指していきます。

各ステップでプロセスを設計し、適切にKPIを設定することで、現状を可視化していくのです。

THE MODELにおける各役割

THE MODELにおける、それぞれの役割を視覚的に説明

マーケティング

マーケティングは、「THE MODEL」における最初のステップです。見込み客(リード)の集客とリードジェネレーションを担当します。

具体的には、Webコンテンツの作成やSEO対策、オンライン広告キャンペーンなどを通じて、見込み顧客を獲得するために活動します。

また、マーケティングでは、市場調査や顧客データ分析を通じてターゲット層を明確化し、アプローチ方法を設計することも大切です。

インサイドセールス

インサイドセールスは、マーケティング部門から引き継いだリードを商談可能なレベルまで育成します。

具体的に、インサイドセールスでは、電話やメール、オンラインミーティングなどの非対面のチャネルを活用し、リードとコミュニケーションを行います。

インサイドセールスを実施する際には、リードのニーズや課題を理解し、それに応じた情報を提供したり、フォローアップを行うことが必要です。

インサイドセールスは「リードナーチャリング(育成)」とも呼ばれ、リードの購買意欲を高めることで商談機会を創出し、フィールドセールスへとバトンタッチします。

フィールドセールス

フィールドセールスは、インサイドセールスから引き継いだリードと直接対面で商談を行い、顧客の課題解決につながる提案を実施します。

フィールドセールスでは、顧客との信頼関係を構築することが大切です。そのためには製品に対する知識だけでなく、業界全体に対する知見を持つことや、競合分析も必要になります。

フィールドセールスは商談管理と受注獲得が主な役割であるため、高度な交渉力やプレゼンテーション能力が求められます。

また、フィールドセールスは訪問営業として顧客と直接コミュニケーションを取るため、リアルな顧客情報を入手できます。そのため、顧客から得たフィードバックを組織内に共有し、新たな製品開発やサービス改善につなげる役割も担っています。

フィールドセールスでは、商談プロセス全体を管理し、クロージングまでの一連の流れを担当します。

インサイドセールスとフィールドセールスの違い

インサイドセールス
インサイドセールスは、電話やメール、オンラインツールを活用し、非対面でリードと接触し、商談の機会を作ります。場所に制約がなく、多くのリードに効率的にアプローチできるのが特徴です。インサイドセールスはリード育成を担当し、新規商談数やリード転換率をKPIとします。

フィールドセールス
フィールドセールスは顧客のオフィスなどを訪問し、対面で商談を行います。コミュニケーションを通じて信頼関係を築くことができるため、製品や複雑なサービスの販売に適しています。フィールドセールスは受注獲得が目的であり、受注数や売上額がKPIとなります。

カスタマーサクセス

カスタマーサクセスは既存顧客をサポートし、顧客満足度を高める役割を担っています。つまり、契約成立後に顧客への支援を行うのが、カスタマーサクセスの仕事です。

顧客の満足度を高めることで、顧客と長期的な関係を構築していくことを目的としています。

また、顧客のLTV(顧客生涯価値)を最大化することもカスタマーサクセスの役割であり、契約更新やアップセル・クロスセルを促進します。

カスタマーサクセスは、特にSaaS企業において重要視されており、製品やサービスの価値を最大限に引き出すための支援活動を行います。

具体的な活動としては、製品の活用方法を教えることで顧客が製品を最大限活用できるようにサポートすることなどが挙げられます。

また、定期的なレビュー会議など顧客から寄せられる要望や課題に迅速かつ適切に対応することで信頼関係を強化し、長期的な関係構築につなげます。

カスタマーサクセスは、顧客が製品やサービスを利用することで、顧客自身の成功につながるよう支援し、契約継続率の向上に貢献します。

THE MODELのメリット

「THE MODEL」を導入することで、それぞれの部門が専門性を発揮できるため、生産性が向上します。

例えば、インサイドセールスがリード育成に専念することで、フィールドセールスは商談に集中できるため、それぞれの専門性を高め、効率的に業務を遂行できます。

また、この分業体制によって営業活動全体が可視化されるため、各プロセスで発生する問題点や改善点が明確になりやすくなり、属人化も防ぐことができます。

さらに、「THE MODEL」では各部門間でKPIを設定するため、それぞれが目標達成に向けて具体的なアクションプランを立て実行することが求められ、効率的な業務を行うことができます。

このような「THE MODEL」の仕組みは組織全体のモチベーションを向上させ、一貫した顧客対応によって顧客満足度も高まります。

THE MODEL運用のコツ

ここでは、「THE MODEL」を効果的に運用するためのポイントを解説します。

情報共有とツール活用

各部門間で数値や情報を正確に共有することが非常に重要です。

情報共有をより迅速に行うため、CRM(顧客関係管理)システムなどのツールを活用しましょう。

CRMシステムで、顧客情報や営業データを一元管理し、部門間でのスムーズな情報共有を行うことで、各部門が迅速に対応できるようになります。

KPIを明確にする

それぞれの部門ごとの責任範囲と目標数値(KPI)を明確に設定しましょう。

各部門が自分たち自身の目標を理解し、それに向けて努力することで、組織全体としての目標達成が可能になります。

また、定期的に会議を開催し、各部門の達成度合いを確認・共有することも大切です。

このようなプロセスは、進捗状況を把握し、必要な改善策を迅速に講じるために不可欠です。

部門間のコミュニケーションの促進

部門間のコミュニケーション体制を整備することも大切です。

各部門間で意見交換ができる環境を整備し、新たなアイデアを生まれやすい状況を作りましょう。

このような環境を作ることで、速く問題を解決できるようになり、組織全体の柔軟性を高めます。

定期的なミーティングやワークショップを通じて、連携を強化していきましょう。

柔軟な対応

「THE MODEL」はあくまで手段であり、目的達成のための選択肢の一つであるという認識を持つことも大切です。

市場環境や顧客ニーズは常に変化するため、それに応じて柔軟に対応する姿勢が求められます。

固定観念にとらわれず、新しい方法やアプローチを試みることで、より効果的な営業活動が実現できるはずです。

まとめ

本記事では、「THE MODEL」の概念や、マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスなどの各役割を解説していきました。

本記事を参考に、貴社の営業プロセスの改善に役立てていただければ幸いです。

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