【完全ガイド】SEOのKPIの決め方をわかりやすく解説!成果につながるポイントと実例も紹介


SEOに取り組んでいるけれど、何を見れば成果が出ているのかさっぱり分からない…



なんとなくアクセス数は増えているけれど、それが本当に売上につながっているのか不安…
もしかして、あなたもこんなモヤモヤを感じていませんか?
そんな時、「何もしてなくても、正しい方向が分かったらいいのに!」と願ったことはありますよね!地道な努力が必要なSEOでは、「これで合ってるかな?」と不安になるのは当然です。
ですが、正しいKPI設定を知れば、初心者でも不安なく目標を達成することができます!
今回は、SEOを始めたばかりの方でもスッと理解できるように、KPIの基本を解説します!






KPIとは?


KPIは「Key Performance Indicator(重要業績評価指標)」の略です。
目標に向かって進んでいるかどうかを数値で確かめるための指標です。
【例:ダイエットの場合】
- 最終目標達成のために「週に3回ジムに行く」と決めたら、その実施回数がKPI
- 「毎日カロリーを1,500kcal以下に抑える」と決めたら、その摂取カロリーがKPI
【例:SEOの場合】
- 最終目標(Webサイト経由の問い合わせを増やす)達成のために「重要キーワードで検索順位10位以内に入る」と決めたら、その検索順位がKPI
- 「検索からのアクセス数を月間1万件にする」と決めたら、そのアクセス数がKPI
KGI・KPI・KFSの違い
KGIとは
KGIは「Key Goal Indicator(重要目標達成指標)」の略です。
ビジネスにおける「最終的なゴール」、つまりあなたが達成したい最高の目標を定量的に表したものです。



SEOにおいては、KGIは単なるアクセス数ではなく、「売上」や「利益」に直結する指標を設定することが大切ですね!
指標 | 意味 | SEOにおける具体例 |
---|---|---|
KGI | 最終的な達成目標 | ECサイトの年間売上1億円達成 |
KPI | KGI達成のためのプロセスを測る指標 | オーガニック検索からの月間訪問者数10万人 |
KPIは、このKGIという最終ゴールから「逆算」して設定されます。KGIという目的地に向かうための「中間目標」や「チェックポイント」のようなものだと考えると分かりやすいでしょう。
KFSとは
KPIを設定する上で、KFS(Key Factor for Success:重要成功要因)も無視できません。
KFSとは、「KGIという最終目標を達成するために最も重要な施策や要素は何か?」という要因を指します。
指標 | 意味 | SEOにおける具体例 |
---|---|---|
KGI | 最終目標 | 年間売上1億円 |
KFS | 成功のために最も重要な要素 | ターゲット顧客に響く「質の高いコンテンツ」の継続的な提供 |
KPI | KFSの実施状況や成果を測る指標 | 「新規コンテンツの公開数:月10本」 |
つまり、「KFSを実行した結果、KPIが達成され、KGIに近づく」という一連の流れを設計することが、戦略的なSEO施策の基本となります。



ここまで読んでみたけど、自社にぴったりのKPIを具体的に決めるのは難しいな…
このように感じている方も多いのではないでしょうか。もし、あなたのビジネスに合わせたKPI設定や、目標達成までの具体的なアクションプランについてお悩みでしたら、ご気軽に無料で相談してください!
【目的別】SEOで決めるべきKPI一覧


SEOのKPIはたくさんあって迷ってしまいますよね。Webサイトの目的や今の段階によって、大切にするべき指標は変わるんです。ここでは、代表的なKPIを4つのカテゴリに分けて解説します。
- 検索エンジン評価に関するKPI
- サイトへの集客に関するKPI
- サイト内で「満足」してもらえているかを測るKPI
- 最終的な成果に関するKPI
①検索エンジン評価に関するKPI
あなたのWebサイトが検索エンジンからどのように評価されているかを示す指標です。サイトを作りたての時期に、特に大切になります。
KPI指標 | 概要 | 重要なわけ | 主な計測ツール |
---|---|---|---|
検索順位 | 対策キーワードが検索結果で何位に表示されるか。 | 順位はクリック率に直結。また、サイトへの流入数を大きく左右する最も基本的な指標。 | Googleサーチコンソール、各種順位チェックツール |
インデックス数 | Googleに認識・登録されているページ数。 | ページが登録されなければ、検索結果に出ない。SEOのスタートライン。 | Googleサーチコンソール |
被リンク数・ドメインパワー | 外部サイトから自社サイトに向けられたリンクの数や質。 | 質の高い被リンクは、検索エンジンからの信頼性の証。そしてサイト全体の評価を高める。 | Googleサーチコンソール、Ahrefsなど |
CTR(クリック率) | 検索結果に表示された回数(インプレッション)のうち、クリックされた割合。 | 順位が高くても、タイトルやディスクリプションが魅力的でなければクリックされない。ユーザーの興味を引けているか測る指標。 | Googleサーチコンソール |
たとえば、ITシステムの会社がオウンドメディアを始めたばかりならどうでしょう?



まずは業界の主要なキーワード(例:基幹システム 比較 など)で検索結果に表示されることが第一目標ですね。
そのため、「重要キーワードの検索順位で10位以内を目指す」「ページのインデックス数を毎月20ページ増やす」といったKPIを設定します。そして、コンテンツが正しくGoogleに評価されているかをチェックしましょう!
②サイトへの集客に関するKPI
検索結果から、実際にどれくらいの人があなたのサイトに来たかを示す指標です。サイトの知名度や集客の力がわかります。
KPI指標 | 概要 | 重要なわけ | 主な計測ツール |
---|---|---|---|
オーガニックセッション数 | 自然検索からサイトを訪問した回数。 | SEOの取り組みが、どれだけ集客に役立っているかが直接的にわかる。 | Googleアナリティクス4 (GA4) |
UU数(ユニークユーザー数) | 一定の期間に、サイトを訪れた重複のないユーザーの数。 | どれだけ多くの人にあなたのサイトが届いているかを示す。認知度の拡大に大切。 | Googleアナリティクス4 (GA4) |
新規ユーザー数 / リピーター数 | 初めて訪問したユーザーと、2回以上訪問したユーザーの数。 | 新しいお客さまの獲得と、リピーターを増やすことの、バランスを見ることができる。 | Googleアナリティクス4 (GA4) |
たとえば、地域の特産品ECサイトが全国に知られたいとします。この時、「自然検索でのアクセスを先月より20%増やしたい」「新しいお客さまを月5,000人獲得したい」といったKPIを決めます。



これにより、SEOコンテンツを通じて新たな顧客層にアプローチできているかを確認できますね!
以下の記事では、「サイト集客」について詳しく解説しています!
③サイト内で「満足」してもらえているかを測るKPI
サイトに来てくれたお客さまが、あなたのコンテンツにどれだけ満足してくれているか(エンゲージメント)を見る指標です。Webサイトの使いやすさを測ります。
KPI指標 | 概要 | 重要なわけ | 主な計測ツール |
---|---|---|---|
平均エンゲージメント時間 | ユーザーがサイトを開いていた、平均の時間のこと。 | 時間が長いほど、コンテンツがユーザーに興味を持って読まれている証拠。ページの質がわかる。 | Googleアナリティクス4 (GA4) |
読了率(スクロール率) | ユーザーがページをどこまで読み進めたかを示す割合。 | 途中で離脱が多い場合、コンテンツに問題があるかもしれません。改善のヒントになる。 | ヒートマップツールなど |
直帰率 / 離脱率 | 1ページだけ見てサイトを離れた割合(直帰率)と、特定のページを最後に離れた割合(離脱率)。 | 数値が高いと、期待に応えられていない可能性がある。次の行動を促せているかチェック。 | Googleアナリティクス4 (GA4) |
たとえば、料理レシピサイトなら、最後までじっくり読んでほしいですよね。そこで、「平均エンゲージメント時間を2分以上にする」「人気レシピの読了率を70%以上にする」などのKPIを決めます。



もし数値が低かったら、「写真が見にくいかな?」「手順がわかりにくいかな?」と考えて、コンテンツを改善するヒントにできますよ!
④最終的な成果に関するKPI
サイト運営が最終的なビジネス目標にどれだけ役立っているかを示す、一番大切な指標です。
KPI指標 | 概要 | 重要なわけ | 主な計測ツール |
---|---|---|---|
CV数(コンバージョン数) | 商品購入、資料請求、問い合わせなど、サイト上で設定した最終成果の達成数。 | 売上や成果に直接つながる、最も重要な指標。 | Googleアナリティクス4 (GA4) |
CVR(コンバージョン率) | サイト訪問者のうち、コンバージョンに至った割合。 | 効率よく成果を出せているかがわかる。サイトの訴求力や使いやすさを測れる。 | Googleアナリティクス4 (GA4) |
問い合わせ・申し込みページへの到達率 | フォームページまで進んだユーザーの割合。 | コンバージョンには至らなくても、興味を持って次のステップに進んだユーザーがどれだけいるかを把握できる。 | Googleアナリティクス4 (GA4) |
たとえば、BtoBのソフトウェア開発サイトなら、製品の問い合わせやデモの申し込みを増やすのが最終目標になりますよね。
そこで、「自然検索からの問い合わせを月50件にする」「問い合わせページのCVRを3%にする」といったKPIを設定しましょう。



これにより、SEO施策がビジネスにどれだけ貢献しているかを明確に評価できますね!
ここまで、目的別のKPIを具体例とともにご紹介しました。
「自社の場合、どのKPIを優先すれば良いんだろう?」「目標数値の立て方が分からない…」など、さらに具体的な疑問が湧いてきた方もいらっしゃるかもしれません。
そんな時は、ぜひお気軽に専門家の力をご活用ください!
【ビジネスモデル別】KPI設計例


これまでに解説したKPIは、あらゆるWebサイトに共通する基本的な指標です。しかし、実際の仕事では、自社の事業や収入の仕組みに合わせて考えることが大切です。より具体的で、ぴったりのKPIを作る必要があります。



ビジネスモデルが異なれば、Webサイトに課せられる最終的なゴール(KGI)も大きく異なるからですね!
ここでは、代表的な4つのビジネスモデルを取り上げ、それぞれのKGIとKPIの設計例をわかりやすく解説します。
- BtoBサイト(リード獲得モデル)
- ECサイト(Eコマースモデル)
- メディアサイト(広告収益モデル)
- 店舗集客サイト(O2Oモデル)
① BtoBサイト(リード獲得モデル)
法人向けの製品やサービスを提供するビジネスモデルです。Webサイトを使って、見込み客の情報を集めることが目的です。
たとえば、業務用ソフトウェアの会社や、コンサルティングファームのサイトなどが当てはまります。単価が高く、導入までの検討期間が長いという特徴があるため、SEOの役割は「いかに質の高い見込み客とつながるか」になります。
このモデルで重要なのは、ただの問い合わせ数ではなく「有効リード数」をKGIにすることです。情報収集目的の学生や、ターゲットではない企業からの連絡はカウントしません。



営業担当者がアプローチできる質の高い見込み客をゴールにしましょう!
KPIツリーの具体例
レイヤー | KPI | 目標値 |
---|---|---|
KGI | 月間の有効リード数 | 50件 |
KPI 1 | リード総数(CV数) | 100件(有効リード率50%と仮定) |
KPI 1 | 有効リード率 | 50% |
KPI 2 | 自然検索のアクセス数 | 10,000セッション |
KPI 2 | CVR(コンバージョン率) | 1% |
KPI 3 | 「〇〇 課題」など商談に近いキーワードの検索順位 | 5位以内 |
KPI 3 | 各キーワードのCTR(クリック率) | 目標順位での平均CTR以上 |
KPI 3 | インデックスされているページ数 | 毎月10ページ増やす |
このモデルでは、最終成果である「有効リード数」から逆算して、それぞれの目標を決めます。
逆に、問い合わせは多いのに有効な見込み客が少ない場合は、集客しているキーワードと実際のターゲットにズレがある可能性が考えられます。



このように、KPIを階層で管理することで課題を特定できるんですね!
以下の記事では、「BtoB SEO コンサル」について詳しく解説しています!


② ECサイト(Eコマースモデル)
一般の消費者を対象に商品を販売するビジネスモデルです。Webサイト上で購入(決済)までを完結させます。アパレル、食品、雑貨など、あらゆる商材が対象となります。
ECサイトのKGIは、とてもシンプルで「売上」そのものになることが多いです。SEO施策がどれだけ売上にインパクトを与えたかを直接的に評価します。



このモデルにおけるWebサイトの役割は、まさに「インターネット上の店舗」そのものです。売上への直接的な貢献が求められますね!
KPIツリーの具体例
レイヤー | KPI | 目標値 |
---|---|---|
KGI | 月間売上 | 1,000万円 |
KPI 1 | 自然検索のアクセス数 | 200,000セッション |
KPI 1 | CVR(購入率) | 1% |
KPI 1 | 平均顧客単価 | 5,000円 |
KPI 2 | カート投入率 | 10% |
KPI 2 | 購入完了率(カート投入後の離脱が少ないか) | 10% |
KPI 2 | 新規ユーザー / リピーターセッション数 | それぞれの目標値 |
KPI 3 | 「商品カテゴリ名 通販」など主要キーワードの検索順位 | 3位以内 |
KPI 3 | 商品詳細ページへの流入数 | 各商品の目標流入数 |
売上は「アクセス数 × CVR(購入率) × 平均顧客単価」という方程式で成り立っています。この3つの要素のどこに伸びる余地があるかを常に意識しましょう。



まずは集客の入り口であるアクセス数を増やすために、「商品名」や「カテゴリ名」など購入に近いキーワードでの上位表示を目指すのが王道ですね!
同時に、サイトに来てくれたお客さまがスムーズに購入できるよう、カート投入率や購入完了率といったサイト内の行動KPIにも気を配る必要がありますね。
以下の記事では、「ECサイトのSEO」について詳しく解説しています!


③ メディアサイト(広告収益モデル)
ユーザーにとって価値のある情報(記事コンテンツや動画など)を提供するビジネスモデルです。たくさんのアクセスを集め、サイト内に表示される広告(ディスプレイ広告やアフィリエイト広告)によって収益を得ます。このモデルでは、サイトの訪問者数や閲覧ページ数が収益に直結しますね。
メディアサイトのゴールは、広告によってどれだけの収益を上げられたかです。アフィリエイト広告の場合は、広告経由での商品購入数やサービス申込数がKGIになることもあります。
KPIツリーの具体例
レイヤー | KPI | 目標値 |
---|---|---|
KGI | 月間広告収益 | 300万円 |
KPI 1 | 総PV(ページビュー)数 | 3,000,000 PV |
KPI 1 | RPM(表示回数1,000回あたりの収益額) | 1,000円 |
KPI 2 | 自然検索のアクセス数 | 1,000,000セッション |
KPI 2 | セッションあたりのPV数(回遊率) | 3.0 PV/セッション |
KPI 3 | 新規ユーザー / リピーター(ファン)数 | 目標値 |
KPI 3 | 情報収集系キーワードでの検索順位 | 幅広いキーワードで10位以内 |
KPI 3 | 記事の平均エンゲージメント時間 | 2分以上 |
広告収益は、広告が表示された回数、つまりPV数に大きく左右されます。そのため、KPIツリーは「いかにPV数を最大化するか」という視点で作りましょう。



まずは多くの人にサイトに来てもらうための「アクセス数」が土台となりますね。
さらに、一人のユーザーに複数の記事を読んでもらうための「セッションあたりのPV数(回遊率)」も非常に重要です。
④ 店舗集客サイト(O2Oモデル)
実店舗を持つビジネスがWebサイトを活用して来店を促すモデルです。美容院、飲食店、クリニック、不動産会社などがこれにあたりますめ。また、O2Oとは「Online to Offline」の略で、オンライン(Web)からオフライン(実店舗)へ顧客を誘導するマーケティング活動を指します。Webサイトの役割は、お店の魅力を伝え、予約や問い合わせのアクションを喚起することです。
このモデルのゴールは、実店舗への来店に繋がるアクションです。



Webサイト上で完結する「Web予約数」は最も計測しやすいため、KGIに設定されることが多いです。
電話での問い合わせも重要な場合は、コールトラッキングツールを導入して計測することもあります。
KPIツリーの具体例
レイヤー | KPI | 目標値 |
---|---|---|
KGI | 月間のWeb予約数 | 100件 |
KPI 1 | 予約フォームへのアクセス数 | 1,000セッション |
KPI 1 | 予約完了率(CVR) | 10% |
KPI 2 | 自然検索のアクセス数 | 5,000セッション |
KPI 2 | Googleビジネスプロフィールの表示回数 | 目標値 |
KPI 2 | 電話ボタンのクリック数 | 目標値 |
KPI 3 | 「地域名 + 業種」での検索順位 | 3位以内 |
KPI 3 | MEO(マップ検索)での表示順位 | 3位以内 |
KPI 3 | Googleビジネスプロフィール経由のウェブサイトクリック数 | 目標値 |
店舗集客モデルで特に重要なのが、特定の地域にいる見込み客にアプローチする「ローカルSEO」です。
「渋谷 美容室」「新宿 居酒屋」のように「地域名+業種」のキーワードで上位表示されることが、集客に直接影響を与えます。



また、Google検索やGoogleマップ上に店舗情報を出す「Googleビジネスプロフィール」の最適化(MEO)も欠かせません!
ビジネスプロフィールの表示回数や、そこからのウェブサイトへのクリック数なども、重要なKPIとして定期的にチェックしてくださいね。


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SEOでKPIを設定するメリット





なぜ、わざわざ面倒なKPIを設定する必要があるの?
それは、KPIの設定で以下の3つの大きなメリットが得られるからです。
- 施策の進捗と効果を見える化できる
- チーム内で共通認識を持ち、向かうべき方向を統一できる
- データに基づいた客観的な意思決定ができる
メリット①:施策の進捗と効果を見える化できる
SEOは、施策を行ってから成果が出るまでに数ヶ月単位の時間がかかることが多いです。つまり、短期的な効果が見えにくい特性があります。 そのため、KPIを設定しないと「今の施策が正しいのか」「目標に向かって進んでいるのか」が分からなくなり、担当者のモチベーション低下につながりかねません。



KPIを定期的にチェックすることで、取り組みの進み具合を数字で客観的に確認できます。そうすることで、改善の流れもまわしやすくなりますね!
メリット②:チーム内で共通認識を持ち、向かうべき方向を統一できる
KPIという共通の目標を持つことで、「何のためにこの作業を行うのか」という目的意識がチーム全体で共有されます。Webサイト運営には、コンテンツ作成者、エンジニア、マーケターなど、多くの人が関わります。KPIの設定により、そのメンバー間の認識のズレを防ぐことができるでしょう。



目標が見える化されることで、関係者全員の理解が深まりますね。そして目標達成に向けた一体感が生まれやすくなります!
メリット③:データに基づいた客観的な意思決定ができる
KPIを設定することで、データに基づいた客観的な意思決定が可能になります。たとえば、「なんとなくアクセスが減った気がする」といった主観的な判断ではなく、「コンバージョン率が目標値を10%下回っているため、入力フォームの改善を優先しよう」といった判断ができるようになります。



これにより、限られたリソース(時間、人材、予算)を、最も効果的な施策に集中投下できるようになるのですね!
【実践】KPI設定のための5ステップ


KPIを設定する際、「なんとなく良さそうな数字」を決めても意味がありません。必ず、KGIから論理的に逆算し、達成できるステップに落とし込むことが大切です。
ここでは、成果につながるKPI設定のための5つのステップをご紹介します。
- 最終目標 KGI(ゴール)を明確にする
- KPIツリーで KGI 達成に必要な要素を分解する
- 施策ごとの中間目標(KPI)に数値を設定する
- 「SMARTの法則」でKPIの妥当性をチェックする
- 短期・中期・長期のフェーズでKPIを使い分ける
Step1:最終目標 KGI(ゴール)を明確にする
まずは、「いつまでに」「何を」「どれくらい」達成したいのかを数値で定義します。
KGIの具体例 | ターゲット層 | 目標の数値化 |
---|---|---|
BtoC(ECサイト) | オーガニック検索経由の新規顧客 | 「来年3月末までに、月間売上を300万円にする」 |
BtoB(サービスサイト) | 法人顧客からの見込み客 | 「今年12月末までに、資料請求・問い合わせ数を月間50件にする」 |
メディア(アフィリエイト) | 記事経由で商品を購入する読者 | 「半年後までに、広告収益につながる送客数を月間5,000件にする」 |
このKGIは、SEO部署やWeb担当者だけでなく、ビジネス全体の目標と一致している必要があります。
Step2:KPIツリーで KGI 達成に必要な要素を分解する
KGIを達成するために必要な要素を、漏れなくダブりなく分解し、樹形図(ツリー構造)で見える化します。
たとえば、「売上」というKGIは、多くの場合、以下の計算式で構成されます。
さらにこれをSEOに落とし込むと、以下のようになります。
売上
┗ コンバージョン数 (CV数)
┗ コンバージョン率 (CVR)
┗ 訪問者数(セッション数)
┗ 検索順位
┗ クリック率(CTR)
┗ インプレッション(表示回数)
┗ コンテンツの質(滞在時間、直帰率)



このように分解することで、「売上が低い原因は、訪問者数が足りていないからだ」とか、「訪問者数は足りているのに、CVRが低いのが問題だ」といったように、真のボトルネックが特定できますね!
Step3:施策ごとの中間目標(KPI)に数値を設定する
KPIツリーで分けたそれぞれの要素について、具体的な数値の目標と達成の期限を決めましょう。



そのためには、あなたのサイトの今や過去のデータ、ライバルを分析することが大切ですね!
「無理なく達成できる」けれども、「少し頑張れば届く」という目標に設定してくださいね。
KPIの指標 | 目標値の例 | 施策の方向性 |
---|---|---|
CVR | 3.0%(現状1.5%) | フォームの入力項目削減、購入導線の改善 |
セッション数 | 月間50,000セッション(現状20,000) | キーワードカバレッジ拡大、新規記事作成(月10本) |
上位10位以内のキーワード数 | 300キーワード(現状100キーワード) | 既存記事のリライト(月5本)、検索順位チェック |
Step4:「SMARTの法則」でKPIの妥当性をチェックする
設定したKPIが機能するかどうかを、「SMARTの法則」というフレームワークを使ってチェックしましょう。
SMART | 日本語訳 | チェックポイント |
---|---|---|
Specific | 具体的である | 「アクセスを増やす」ではなく、「オーガニック検索からのセッション数を月間5万にする」のように、誰が見ても分かる具体性があるか |
Measurable | 測定可能である | Google AnalyticsやSearch Consoleなどのツールで、客観的に数値を測定できる指標か(例: 顧客満足度などは不適) |
Achievable | 達成可能である | リソース(予算、人員、時間)やサイトの現状を考慮して、現実的に達成できる目標か |
Relevant | 関連性がある | そのKPIがKGI(最終目標)の達成に直接的に貢献する指標か |
Time-bound | 期限が定められている | 「いつまでに」達成するのか、明確な期限が設定されているか |
Step5:短期・中期・長期のフェーズでKPIを使い分ける
SEOは時間がかかる施策です。サイトの成長段階によって、重視すべきKPIは変化します。
サイトのフェーズ | 特徴と重視すべきKPI |
---|---|
立ち上げ期(0~6ヶ月) | サイトの存在を知らせる段階。まずは量と質を確保し、評価の土台作りが重要。 |
成長期(6~12ヶ月) | 流入が増え始める段階。サイトの強みを伸ばし、トラフィックを最大化する。 |
安定期(1年以降) | トラフィックが安定し、収益化に焦点を移す段階。質の向上と効率化が重要。 |


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初心者がつまずきやすいKPI設定の注意点4つ


KPIを設定する上で、初心者がつまずきやすいポイントや注意点が4つあります。これらを事前に知っておくことで、無駄な労力を避けることができます。
- KPIを多く設定しすぎない
- 「順位」だけを追いかけない
- サイトのフェーズに合う目標を立てる
- 分析・改善(PDCA)を回す仕組みを構築する
ポイント①:KPIを多く設定しすぎない
「たくさんKPIを設定すれば、あらゆる角度から改善できる!」と考えがちですが、これは逆効果です。KPIを増やしすぎると、「結局、何が最も重要なのか」が曖昧になり、リソースが分散してしまいます。



本当に重要なのは、KGI達成に最も影響を与える「3〜5個」のコアなKPIに絞り、そこに集中してリソースを投下することです。
ポイント②:「順位」だけを追いかけない
検索順位はSEOの基本KPIですが、順位が上がってもビジネス成果に繋がらないケースは多々あります。
- 指名検索(会社名やサービス名)での順位が上がっただけで、非指名検索(潜在顧客が使うキーワード)からの流入が増えていない。
- 順位は上がったが、ユーザーの検索意図とコンテンツが合っていない。そのため、すぐに離脱(直帰)されることで、CVRが低い。
重要なのは「その順位が、どれだけビジネスの売上(CV)に貢献しているか」です。



順位のチェックと同時に、必ずCVRと滞在時間をセットで確認するようにしましょう!
ポイント③:サイトのフェーズに合う目標を立てる
サイト立ち上げ初期に「いきなりCVRを5%にする」といった目標を立てても、現実的ではありません。
- 初期はまず「記事を増やす」「インデックスさせる」など、行動量と技術面のKPIが優先。
- トラフィックが増えた段階で初めて、「CVR」や「滞在時間」などの質に関するKPIを重視する。
このように「今の自分たちが達成すべきステップ」を理解しましょう。



そして適切なフェーズのKPIを設定することが、目標達成のモチベーション維持にもつながりますね!
ポイント④:分析・改善(PDCA)を回す仕組みを構築する
KPIは、一度設定したら終わりではありません。
KPI設定後には、「Plan(計画)」→「Do(実行)」→「Check(検証)」→「Act(改善)」というPDCAサイクルを定期的に回すことが必須です。
PDCAサイクル | KPIにおける行動 |
---|---|
Plan(計画) | KGIから逆算してKPIを設定する |
Do(実行) | KPI達成に向けた施策(記事作成、リライト、内部改善など)を実行する |
Check(検証) | 1ヶ月ごとなど定めた期間で、KPIの達成状況をデータで分析する |
Act(改善) | KPI未達の原因を特定し、施策や目標値を修正する |
KPIは、このPDCAサイクルを正しく、かつ高速で回すためのガソリンのようなものです。
SEO KPI計測に必須の無料ツール


KPIを測定し、PDCAを回していくために、高度な有料ツールは必須ではありません。まずは、SEO担当者であれば誰もが使うべき、以下の無料ツールを使いこなすことから始めましょう。
Google Analytics 4 (GA4)
- 測定できる主なKPI: オーガニックトラフィック(セッション数、UU数、PV数)、コンバージョン数・率(CV、CVR)、直帰率、平均エンゲージメント時間(滞在時間)、回遊率、新規ユーザー数、リピーター数。
- 特徴: サイト内の「ユーザーの行動」に関するあらゆるデータを取得・分析できる、最も重要なツールです。特にGA4では「イベント」ベースでCVを計測するため、マイクロコンバージョン(小さな成果)も詳細に追うことができます。
Google Analytics 4(GA4) : https://developers.google.com/analytics?hl=ja
Google Search Console (GSC)
- 測定できる主なKPI: インプレッション(表示回数)、クリック数、CTR(クリック率)、検索順位、インデックス登録数、Core Web Vitals(ページ速度)の現状、被リンク数。
- 特徴: サイトとGoogle検索の「接点」に関するデータを取得できる、GA4と並ぶ最重要ツールです。特に「検索結果」レポートは、ユーザーがどんなキーワードで検索し、何位に表示され、クリックしたかという、SEOの核となるKPIを把握するために必須です。
Google Search Console (GSC) : https://search.google.com/search-console/about
その他(キーワード順位チェックツールなど)
- 測定できる主なKPI: 特定キーワードの検索順位(日次/週次)、競合サイトの順位。
- 特徴: GSCでも順位は確認できますが、毎日定点観測したい場合は、GRCやRank Tracker、あるいは有料のAhrefs、Semrushなどのツールが役立ちます。主要キーワードの順位を正確に追うことは、コンテンツリライトの必要性や施策の成果を判断する上で不可欠です。
結論:SEOのKPIは「ビジネスの羅針盤」


「SEO KPI」というキーワードの裏には、「データに基づいて、効率よく成果を出したい」というあなたの強い思いがあるはずです。
SEOは、まるで深い霧の中を進む航海のようなものです。しかし、適切なKPIという「羅針盤」を持っていれば、たとえ道に迷っても、すぐに正しい方向へ舵を切り直すことができます。



まずはあなたのサイトのKGIを明確にしてください。そして、一番影響が大きく、設定が簡単なKPI(例えば、セッション数やCTR)から、数値を決めて試してみてくださいね!
きっと、あなたのSEO施策は「なんとなく」から卒業できます。成果に直結する戦略的な取り組みへと進化するはずです。
あなたのビジネスの成功を心から応援しています!


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