オウンドメディアのSEO対策とは?成果を出すための施策と運用のコツを解説

オウンドメディア担当者Aさん

オウンドメディアのアクセス数が伸びない

オウンドメディア担当者Bさん

SEO対策は何から手をつければいいか分からない

このような悩みを抱えていませんか。

SEO対策は専門用語が多く、難しく感じてしまいますよね。

確かに、オウンドメディアは、ただ記事を公開するだけでは成果につながりにくいのが現実です。

しかし、正しいSEOの知識を身につけ、戦略的に取り組むことで、広告に頼らずとも継続的に見込み顧客を集められる強力な資産となり得ます。

この記事では、オウンドメディアのSEO対策で成果を出すために、戦略設計から具体的な施策、コンテンツの質を高める方法、さらに効果測定や改善のポイントまでを分かりやすく解説します。

代表増田

SEOは具体的に何をすればいいのか、最初は誰でも戸惑いますよね。この記事で、そのモヤモヤを解消していきましょう!

目次

オウンドメディアでSEO対策を行うメリット

そもそも、なぜオウンドメディアでSEO対策が重要なのでしょうか。オウンドメディアでSEO対策を行うことには、主に次の3つのメリットがあります。

継続的に集客できる資産になる

SEO対策の魅力は、一度上位表示されれば広告費をかけずに集客を継続できることです。

Web広告は出稿を止めるとアクセスが途絶えますが、SEOで上位を取った記事は、休んでいる間も潜在的な顧客を呼び込み続けます。まるで、24時間働く営業マンのような存在です。

良質な記事を積み重ねることで、サイトはインターネット上の「資産」となり、長期的に安定した集客基盤を築けます。

潜在的な顧客にまでアプローチできる

顧客が何かを検索するとき、「すぐに商品を買いたい」という顕在的なニーズだけではありません。「なんとなく不便を感じている」「もっと良い方法はないか」といった、まだ本人も気づいていないような潜在的なニーズを抱えています。

たとえば「テレワーク 効率化」と検索する人は、まず情報収集をしている段階かもしれません。こうした層に有益な情報を届けることで、自社への信頼や関心を高め、将来の顧客へと育てられます。

SEOは、顕在層から潜在層まで幅広くアプローチできる手段です。

広告費を効果的に抑制できる

Web広告は即効性がある一方で、継続的にコストがかかります。特に競争の激しいキーワードでは、クリック単価が高騰し、広告費が大きな負担となることも少なくありません。

その点、SEO対策は初期投資や運用コストはかかるものの、一度上位表示を達成すれば、広告に頼らなくても安定した集客が見込めます。

中長期的に見ると広告費を大幅に抑制できます。 

【準備編】SEOに強いオウンドメディアの土台作り

オウンドメディア担当A

良い記事を書くことだけじゃダメなのかな?

本格的な記事作成に入る前に、まずは検索エンジンに正しくサイトを評価してもらうための「土台作り」が必要です。家を建てる前の基礎工事のようなものだと考えて、丁寧に行いましょう。

代表増田

ここ、すごく大事なポイントです!少し地味な作業ですが、丁寧に進めましょう。

検索エンジンが理解しやすいサイト設計

検索エンジンは、「クローラー」と呼ばれるロボットをインターネット上に巡回させて、世界中のWebサイトの情報を収集しています。このクローラーがサイトの情報を理解しやすくなるように設計することが、SEOの第一歩です。

※クローラー:検索エンジンがWebサイトの情報を集めるための自動プログラムのことです。インターネット上のリンクをたどり、ページの内容を収集・データベース化します。この情報をもとに、検索結果の順位が決定されます。

スクロールできます
対策アプローチ
URLを簡潔にする長い文字列のURLよりも、シンプルで内容が推測できるURLの方が、ユーザーにもクローラーにも親切です。
例えば、「/category/seo-beginner」のように、記事の内容が分かる単語を入れると良いでしょう。
リンク階層を浅くするトップページから目的のページにたどり着くまでのクリック数が少ないほど、ユーザーにとって分かりやすく、クローラーも巡回しやすくなります。
理想的には、3クリック以内で全てのページにアクセスできるような構造を目指しましょう。
パンくずリストを設置するトップページ > カテゴリ > 記事ページのように、サイト内での現在地を示す道しるべが「パンくずリスト」です。
これがあることで、ユーザーは自分がどこにいるのかを把握しやすくなり、クローラーもサイトの構造を理解しやすくなります。

スマートフォンでの表示を最適化する

今や、インターネットの利用はパソコンよりもスマートフォンが主流です。Googleも、スマートフォン用のサイトを基準に評価を行う「モバイルファーストインデックス」を全面的に採用しています。

つまり、スマートフォンで表示した際に「文字が小さすぎて読めない」「ボタンが押しにくい」といったサイトは、評価が下がってしまう可能性があります。自社のサイトがスマートフォンで快適に閲覧できるか必ず確認し、必要であればレスポンシブデザインなどを用いて対応しましょう。

代表増田

自社のサイトをスマホで見たことがない方は、ぜひ今すぐチェックしてみてください!PCでは気づかなかった文字の小ささや、ボタンの押しにくさなど、意外な発見があるかもしれませんよ。

サイトの安全性を高めるSSL化

SSL化とは、サイトの通信を暗号化し、セキュリティを高める対策のことです。

URLが「http://」でなく「https://」で始まるサイトがSSL化されているサイトです。

Googleは、このSSL化を推奨しており、検索順位の決定要因の一つであると公表しています。ユーザーに安心してサイトを閲覧してもらうためにも、またSEOの観点からも、SSL化は必須の対策と言えるでしょう。

レンタルサーバーの機能を使えば、比較的簡単に設定できます。

Googleにサイトの存在と内容を知らせるXMLサイトマップ

XMLサイトマップとは、サイト内にどのようなページがあるのかをまとめた、検索エンジン向けの地図のようなファイルです。これをGoogleに送信することで、クローラーがサイトの全てのページを効率的に発見し、クロール(情報収集)してくれるようになります。

特に、立ち上げたばかりのサイトや、ページの階層が深いサイトの場合、クローラーがページを見つけられないことがあります。XMLサイトマップを送信しておくことで、そうした機会損失を防げます。

【コンテンツ編】読者と検索エンジンに評価される記事作成の6ステップ

サイトの土台が整ったら、いよいよ記事を作成していきます。ここでは、SEOに強く、読者の満足度も高い記事を作成するための6つのステップを解説します。

STEP1:目的とペルソナ設定(戦略設計)

まず、「オウンドメディアを通じて何を達成したいのか」という目的を明確にします。例えば、「製品のリード獲得」「ブランド認知度の向上」など、具体的なゴールを設定しましょう。

次に、その目的を達成するためのターゲットとなる顧客像(ペルソナ)を詳細に設定します。

年齢、職業、役職といった基本情報に加え、「どのような課題や悩みを抱えているのか」「普段どのように情報収集しているのか」などを具体的に描き出すことで、提供すべきコンテンツの方向性が定まります。

STEP2:キーワード選定とトピッククラスター設計

やみくもに記事を書いても成果は出ません。まずは「どのキーワードで検索されたいか」を明確にし、戦略的に設計することが大切です。

はじめにペルソナ(想定読者)の悩みや課題を整理し、実際に検索しそうな言葉を洗い出しましょう。

たとえば無農薬野菜の宅配サービスなら、「野菜 宅配」「無農薬野菜 通販」に加え、「野菜 宅配 一人暮らし」「離乳食 野菜 宅配」など、具体的なロングテールキーワードを狙うと効果的です。

こうしたキーワードは競合が少なく、明確なニーズを持つユーザーを集客しやすくなります。

代表増田

いきなり検索数の多い『ビッグキーワード』を狙うのではなく、こうした具体的な『ロングテールキーワード』を地道に見つけていくのが、実は成功への近道なんです!まさに“お宝探し”ですね。

オウンドメディア担当A

なるほど。ロングキーワードが重要なんですね。でも具体的にどうやって見つければいいんだろう?

キーワードを探すには、Google検索のサジェスト機能(検索窓に表示される候補)や、検索結果の下部に表示される「関連性の高い検索」などを参考にするのが簡単でおすすめです。無料のキーワードツールを使ってみるのもよいでしょう。

そして、選定したキーワードをテーマごとに整理し「ピラーコンテンツ(中心テーマ)」と「クラスターコンテンツ(関連テーマ)」を内部リンクで結びつけることで、サイト全体の専門性と網羅性が高まり、SEO評価の向上につながります。また、関連記事を相互にリンクさせることで回遊性が高まり、滞在時間やページビューの増加にも寄与します。

ステップ3:検索意図を満たす構成案を作成する

キーワードが決まったら、次は検索ユーザーが「何を知りたいのか」「どんな悩みを解決したいのか」を考えます。実際に検索し、上位記事がどのような内容を扱っているかを確認するのが効果的です。

上位記事に共通しているテーマは、検索意図を満たす上で重要な要素といえます。

これらを踏まえ、読者の疑問に答える骨子(構成案)を作成しましょう。

ステップ4:ユーザーファーストなコンテンツを作成する

構成案ができたら、いよいよ執筆です。高品質なコンテンツとは、情報の多さではなく「読者にとって分かりやすく信頼できる」こと。専門用語をできるだけ避け、誰にでも理解しやすい表現を心がけましょう。

箇条書きや表、図解を活用すれば視覚的に整理され、離脱防止にもつながります。

また、E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)を意識し、一次情報や専門家の意見を取り入れて信頼性を高めましょう。

※E-E-A-T:Googleの検索品質評価ガイドラインで示されているサイト評価の基準です。特に、読者の幸福、健康、経済的安定、安全に影響を与える可能性のある「YMYL(Your Money or Your Life)」領域のコンテンツでは、このE-E-A-Tが極めて重視されます。

ステップ5:基本的なSEO設定(TDH)を最適化する

記事が完成したら、検索エンジンに内容を正しく伝えるための設定を行います。
特に重要なのがTitle(タイトル)、Description(ディスクリプション)、Hタグ(見出し)の3要素です。それぞれの頭文字をとって「TDH」と呼ばれます。

  • Title:検索結果で最も目立つ要素。キーワードを入れ、クリックしたくなる30文字程度のタイトルに。
  • Description:記事の要約。120文字程度で「読むメリット」を伝えましょう。
  • Hタグ:H1、H2、H3といった見出しタグを正しく使い、構造を整理します。

ステップ6:定期的にリライト(改善)する

記事は公開したら終わりではありません。公開後も順位やアクセス数などのデータを分析し、定期的にリライト(改善)していくことが非常に重要です。

代表増田

一度書いた記事を、データを見ながらさらに良く育てていくイメージですね。手間はかかりますが、成果に繋がりやすい重要なステップです!

例えば、順位が伸び悩んでいる記事があれば、より新しい情報に更新したり、読者の疑問に答えきれていない部分を追記したりします。

また、競合の上位記事を再度分析し、自分の記事に足りない要素を追加することも有効です。
こうした地道な改善を繰り返すことで、記事の品質は高まり、徐々に検索順位も上がっていくでしょう。

【外部施策編】サイトの評価を高める被リンクの獲得

SEO対策には、サイト内部で行う施策だけでなく、外部のサイトから評価してもらう「外部施策」も重要です。その代表が「被リンク(外部リンク)の獲得」です。

自然にリンクが集まる質の高いコンテンツを目指す

被リンクとは、他サイトから自分のサイトへ向けられたリンクのことです。Googleはこれを「人気投票」のように捉えており、質の高いサイトからの被リンクが多いほど評価が高まります。

理想は、他者が「参考になるから紹介したい」と自然にリンクしてくれること。

そのためには、独自データや専門家インタビューなど一次情報を盛り込み、他にない価値を示すことが重要です。

被リンクは数よりも、リンク元の信頼性や関連性が重要です。無理に集めるのではなく、自然に紹介される仕組みを整えましょう。

代表増田

被リンクは自分ではコントロールが難しい部分です。だからこそ、『この記事は他の人にも教えたい!』と思ってもらえるような、質の高いコンテンツ作りに集中することが、結果的に一番の近道になります。

SNSを活用してコンテンツを宣伝する

記事を公開したら、ただ待っているだけでは見つけてもらえません。X(旧Twitter)やInstagram、FacebookなどのSNSを活用して積極的に発信しましょう。

SNSでの拡散により多くの人の目に触れ、被リンク獲得のきっかけにもなります。直接的なSEO効果は限定的ですが、認知度を高める上で有効な手段です。

オウンドメディアSEOの効果を測定し改善に繋げる

SEO対策は、実行して終わりではありません。施策の効果を正しく測定し、次の改善アクションに繋げていくサイクルを回すことが成功への鍵です。

Googleアナリティクスとサーチコンソールは必須ツール

効果測定には、Googleが無料で提供している以下の2つのツールが必須です。

  • Googleアナリティクス: サイトに訪れたユーザーの数や、どのページがよく見られているか、ユーザーがどこから来たかなどを分析できます。
  • Googleサーチコンソール: どのようなキーワードで検索されて自分のサイトが表示されたか、検索順位やクリック率はどのくらいか、サイトに技術的な問題がないかなどを確認できます。

これらのツールを導入し、定期的にデータを確認する習慣をつけましょう。

チェックすべき基本的な指標

オウンドメディア担当B

ツールは便利そうだけど、まず注目すべきはどの数字ですか?

最低限、以下の3つの指標は定期的にチェックしましょう。

  • キーワード順位: 狙っているキーワードで、自分の記事が何位に表示されているか。順位が上がれば施策がうまくいっている証拠です。
  • オーガニック検索からの流入数:広告などを除いた、純粋な検索結果からのアクセス数です。この数値が増えているかは、SEO対策の成果を測る上で最も重要な指標の一つです。
  • クリック率(CTR): 検索結果に自分の記事が表示された回数のうち、実際にクリックされた割合です。クリック率が低い場合、タイトルやディスクリプションがユーザーにとって魅力的でない可能性があります。

オウンドメディアのSEO対策に関するよくある質問(FAQ)

SEO対策の効果はどれくらいで現れますか?

一概には言えませんが、一般的に新規メディアの場合、成果が見え始めるまでに最低でも半年から1年程度かかると言われています。サイトのドメインパワーや競合の強さ、対策するキーワードによっても期間は大きく変動します。SEOは短期的な成果を求めるのではなく、長期的な視点で継続的に取り組むことが重要です。

オウンドメディアの記事はどれくらいの頻度で更新すれば良いですか?

更新頻度自体が直接的に検索順位を左右するわけではありません。しかし、定期的に新しい情報を発信し、既存の記事を最新の状態に保つことは、読者にとっても検索エンジンにとっても有益です。まずは週に1本など、無理のない範囲で目標を立て、質の高い記事を継続的に公開していくことを目指しましょう。

SEOに強いライティングのコツはありますか?

最も重要なのは、検索ユーザーの疑問や悩みに完全に応えることです。キーワードを不自然に詰め込むのではなく、ユーザーが求める答えを、分かりやすく、そして深く掘り下げて提供することを第一に考えましょう。その上で、見出しを適切に使って文章構造を整理したり、専門家の意見やデータを引用して信頼性を高めたりといった工夫を取り入れると、よりSEOに強いコンテンツになります。

まとめ:オウンドメディアの成功は、地道なSEO対策の先に

今回は、オウンドメディアのSEO対策について、基本的な考え方から具体的な施策までを網羅的に解説しました。

大切なことをもう一度確認しましょう。

①SEO対策は、継続的な集客を実現する「資産」作り
②まずは検索エンジンに評価される「土台」を整えることが重要
③読者の「知りたい」に徹底的に応える高品質なコンテンツを作成する
④公開後も分析と改善を繰り返し、記事を育てていく

SEO対策は、すぐに結果が出るわけではありません。時には数ヶ月から1年以上かかることもあり、地道な努力の積み重ねが求められます。しかし、この記事で紹介した内容を一つひとつ着実に実践していけば、必ず成果は現れるはずです。

まずは、自社サイトの現状を分析し、できそうなところから始めてみましょう。この記事が、あなたのオウンドメディアを成功に導くための一助となれば幸いです。

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